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今住んでいる土地と建物を売却する時の税金

今住んでいる土地と建物を売却する時の税金

譲渡所得3000万円控除できる特例

自分がいま住んでいる土地と建物を売るということは、何らかの理由でまとまったお金が必要になったときなどの状態が考えられます。

そのときに、譲渡益が生じたのだからといって重い税金がかかると、新しく家を建てるなどの次のアクションがとりにくくなります。そこで、居住用の土地・建物については特例措置があります。

ここでは買い換えに当てはまらない居住用の土地と建物を売るときの特例について説明します。

自分が住んでいる居住用の土地・建物を売ったときは、所有期間に関係なく譲渡所得から3000万円を控除できます。

取得してから5年以内であっても3000万円の特別控除は適用されます。この特別控除の対象になるのは、自分が住んでいる居住用家屋やその敷地(マンションや借地権を含みます)を譲渡したときです。

なお、以前に住んでいた家屋や敷地の場合には、住まなくなった日から3年が経過した年の12月31日までに譲渡する必要があります。もしも、平成27年の6月15日に引っ越して住まなくなったとしたら、平成30年の12月31日までに譲渡すれば特別控除が適用されます。

居住用の土地・建物を譲渡して譲渡益が生じたときの譲渡所得金額の計算は次の式のようになります。

  • 譲渡所得=譲渡収入-(取得費十譲渡費用)-特別控除

たとえば、20年前に4000万円で購入した1戸建てが、7000万円で売れたとしましょう。譲渡費用が350万円かかったとすると、

  • 譲渡所得は7000万円-(4000万円+350万円)-3000万円

マイナス350万円となるので、所得税はかからないということになります。

所有期聞が10年超の税率の軽減措置

居住用の土地・建物の譲渡については、所有期聞が10年を超えると、所得税の税率が軽減される措置があります。

譲渡した年の1月1日時点で家屋や敷地の所有期聞が10年を超えていると、譲渡益から3000万円の特別控除を差し引いたあとの課税長期譲渡所得に対して、6000万円までの部分についての税率が、所得税は10%、住民税は4%と軽減されます。

例)30年前に8000万円で購入した1戸建てが、1億5000万円で売れたて譲渡費用が500万円かかった場合

  • 1億5000万円-(8000万円+500万円)-3000万円=3500万円

で、課税長期譲渡所得は3500万円となります。

これに所得税がかかるわけですが、課税長期譲渡所得の3500万円に対する所得税率は軽減税率が適用されるので10%、住民税4%となります。したがって、所得税額は350万円、住民税額140万円、あわせて490万円が税額となります。

なお、この特例が適用できるのは、居住用の土地と建物の両方の所有期聞が10年を超えているときに限られます。土地は日年前に手に入れたのだけれど、建物を建てたのは8年前で10年が経過していないというときは、残念ながら軽減税率は適用されません。

また、売り手と買い手の関係が、親子や夫婦など生計を一にする親族、あるいは事実婚などで内縁関係にある人の場合は、やはり軽減税率は適用されません。さらに、売り主がAという会社のオーナーで、買い主がA社という場合も、軽減税率は適用されません。

土地・建物の所有期聞が10年以下の場合はどうするか?

土地・建物の所有期聞が10年以下の場合は、自分が住んでいる土地・建物の議渡であっても、所得税の税率が軽減される措置はありません。譲渡益から3000万円の特別控除を差し引いたのちに、5年超所有した長期譲渡にあたるのか、それとも5年以下の短期譲渡にあたるのかを判断し、税額の計算をします。

自分が住んでいる土地・建物を譲渡するときは、10年超所有したものについては3000万円の特別控除のほかに所得税率の軽減措置があるものの、10年以下の所有のケースでは3000万円の特別控除しかないということです。税率の軽減措置がないので、通常の土地・建物の譲渡と同じ税率が適用されるというわけです。

土地・建物の所有期間がその年の1月1日時点で5年超のものを売却すると長期譲渡、5年以下のものであれば短期譲渡となるのでした。譲渡益に対する所得税率は、長期譲渡が15%(住民税が5%)、短期譲渡が30%(住民税が9%)です。ただし、居住用財産で所有期間が10年超の場合には、前にいったような税率の軽減措置があります。

例)8000万円で購入した1戸建てが1億5000万円で売れた例の場合

所有期聞が8年の長期譲渡だとすると、課税長期譲渡所得3500万円に15%を掛けた525万円が所得税となります。これに住民税5%、175万円がかかるので、所得税と住民税をあわせた税額は700万円となります。

短期譲渡となると、課税短期譲渡所得3500万円に所得税が30%で1050万円、住民税は9%だから315万円となり、支払うべき税額は1365万円となります。

3000万円の特別控除は確定申告をすることで適用される

所有期間に関係なく、居住用土地・建物を譲渡して譲渡益がでた場合、譲渡所得から3000万円が控除される特例措置がありますが、この特例を受けるためには、確定申告をすることが必要です

住んでいた土地と建物を売って2000万円の譲渡益がでたとします。この譲渡益では、3000万円の特別控除を差し引いたら課税所得はゼロになりますね。だからといって、確定申告をしないとこの控除を受けることができません。確定申告をすることで特別控除を受けることができ、「納めるべき所得税はありませんよ」ということになるのです。

もし万が一、申告しなかったがために特別控除を受けることができなかったとしたら、2000万円の所得があったとされて、本来の所得税のほかに、盤面・告加算税と延滞税が課されることになります。

なお、確定申告をするときには、確定申告書に加えて、売った居住用財産の登記簿の謄本などのほか、売った日から2ヵ月経過した後に交付を受けた居住用財産の所在地の住民票の写しも添付します。

居住している土地・建物の敷地の一部を譲渡したとき

これまでは、住んでいた土地と建物を一緒に売った場合を取り上げてきましたが、敷地の部を譲渡したり、共有財産を売ることもあります。こうした場合に所得税がどうなるのかをみてみましょう。

敷地の一部を談渡する場合、焦点になるのは、3000万円の特別控除の適用が受けられるかということです。敷地の一部を譲渡するときは、敷地のどの部分を譲渡したのかによって、特別控除が受けられるかどうかが決まります。

①建物の建っていない部分の敷地を譲渡した場合

3000万円の特別控除は居住用の土地・建物を譲渡したときに適用されます。ところがこの場合は、建物が建っていない土地だけを譲渡するので、居住用財産の譲渡とはなりません。たんに土地の譲渡ということなので、特例は適用されません

②建物が建っている部分の敷地を全部譲渡した場合

土地と建物を一括して譲渡するということであれば、居住用の土地・建物の譲渡になるので、3000万円の特別控除の適用は受けられます。また、更地にしたほうが売りやすいからと、建物を取り壊して譲渡する場合でも、特例の適用は受けることができます。

ただし、譲渡する土地に建っている建物がまだ使えるからといって、譲渡しない部分の土地にそのまま移動させたりする(曳家といいます)と、建物は残っていることになるので、特例の適用を受けることはできません。

③建物が建っている敷地の一部を譲渡した場合

この場合は、建物の一部を取り壊して譲渡することになりますね。建物の一部を取り壊して譲渡するときは、そのままで居住用の建物として使えるかどうかが判断基準となります。

居住用の建物として使うためには、出入りできる玄関があり、トイレや台所など生活に必要な設備あり、居室があるというのが一般的です。玄関と居室はあるけどトイレや台所はなかったり、玄関やトイレ、台所はあるけど居室がないというのでは、居住用の建物とはいえません。

常識的に考えて、譲渡する土地に建っている取り壊さなかった建物の部分が、居住用に適しているということであれば特例の適用は受けることができますし、適していなければ特例の適用は受けることができません。

共有名義の土地・建物を譲渡したとき

土地と建物を夫婦で共有していたり、2世帯住宅を建てて親子で共有している場合があります。このような共有している居住用の土地・建物を譲渡したときは、1人につき3000万円の控除を受けることができます。

たとえば、8000万円で買った土地と建物が、2倍のl億6000万円で売れて譲渡益が7500万円だったとしましょう(譲渡費用が500万円かかったとします)。夫と妻の持分はそれぞれ55%、45%だとすると、夫の譲渡益は4125万円、妻の譲渡益は3375万円となります。ここから夫と妻はそれぞれ3000万円の特別控除が適用されるので、課税譲渡所得は夫が1125万円、妻が375万円となります。

共有しているといっても、土地は夫が、建物は妻がというように、土地と建物で所有者がわかれているときは、特別控除は2人あわせて3000万円までとなります。

7500万円の譲渡益がでた場合、その内訳は夫の所有する土地が7000万円、妻の所有する建物が500万円だったとしたら、どうなるのでしょうか。

3000万円の特別控除額を差し引く順序は、まず建物の所有者で、次いで土地の所有者となります。

したがって、土地の所有者が受けることができる特別控除額は、3000万円から建物の所有者が受ける特別控除を差し引いた残りの額になります。

この例では、まず妻の譲渡所得から3000万円を差し引きます。500万円から3000万円を差し引くので妻の課税譲渡所得は「ゼロ」です。特別控除の残りの枠は2500万円あるので、次に、夫の譲渡所得7000万円から2500万円を差し引いて、4500万円が課税譲渡所得となります。この結果、妻には所得税がかかりませんが、夫は4500万円に対して所得税がかかります。

同じ共有といっても、土地と建物を別々に所有するよりも、土地・建物をそれぞれ共有する方が、特別控除を考えると節税になります。

店舗併用住宅の土地・建物のとき

建物の一部をお屈として使い、残りを居住用としているというケースもあります。こうした住宅を庖舗併用住宅といいます。店じまいして、店舗併用住宅の建物と土地を譲渡するというときにはどうなるのでしょうか。

居住用財産を譲渡するときに特例が適用されるのは、居住用の部分にかぎられます。したがって、店舗併用住宅を譲渡するときは、建物全体の面積の中に占める居住用面積の比率を計算し、その比率で按分します。土地についても同じことです。

たとえば、建物の面積が120㎡で、居住部分が60㎡、共用部分30㎡、店舗部分が30㎡だとすると、居住用の面積は向町となり全体の3分の2になります。この土地と建物を売った譲渡益が5000万円だとすると、居住用財産の譲渡益は3分の2の3333万円となります(土地もこの割合とします)。この譲渡益から特例の3000万円を控除できるので、課税譲渡所得は333万円となります。5000万円から3333万円を差し引いた1667万円は、居住していない土地・建物の譲渡益となります。

なお、お店の比率が小さくて、居住用として使っていた部分が全体の90%以上あるときは、全部を居住用財産とみなして、3000万円控除の特例を受けることができます。自分が住んでいる居住用財産を売ると、所有期間に関係なく譲渡所得から3000万円を控除できるのですが、それではどのくらいの期間住んでいると居住用財産といえるのでしょうか。実は、この期間は決められていません。

サラリーマンの場合、1戸建て住宅やマンションを購入して住んだら、1年もしないうちに転勤になることもあります。こうした場合は、明らかに「居住していた」といえます。ただ、住もうと思って購入したはいいけど、完成前に転勤になってしまったというような場合は、実際に住むことがなかったわけですから、居住用とはいうことができません。

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