【土地あり新築】500万で平屋を建てる費用・間取りを徹底解説

この記事では、ローコストで平屋のマイホームを実現するための費用、間取り、注意点について徹底解説します。

500万円で平屋のマイホームは実現可能？

本当に500万円で平屋を建てれれるの？

全国に展開する、大手・中堅ハウスメーカーでは500万円の平屋住宅の商品はないのが実情です。ですが、地方の独立系ローコストハウスメーカーであれば、販売されているケースがあります

間取りは主に1Rから1LDKまでとなり、広さや設備もシンプルなものが中心です。

500万円という予算で平屋を検討する場合は、「必要最小限の機能を備えたコンパクトな住まい」という現実的なすまいになります。

「土地あり」「建物本体のみ」であれば、500万円で新築平屋を建てられる

500万円で新築平屋を建てることは可能です。具体的には、「土地あり」「建物本体のみ」の条件下であれば、500万円で新築平屋を建てることができます。この場合、付帯工事費や諸費用（登記費用、仲介手数料など）は含まれていません。

20坪の土地を所有している場合、500万円前後の予算で1LDK～2LDK程度の新築平屋住宅を建てることが可能です。ただし、住宅のグレードや仕様次第では予算を上回る場合もあります。

追加費用が発生するケース

古い家が建っている場合は解体費用、地盤が弱い場合は地盤改良工事費、正確な建物を建てるための測量費用などが考えられます。これらの費用は、土地の状況によって大きく変動するため、事前にしっかりと確認しておきましょう。

建物本体のほかに、付帯工事費・諸経費が必要

新築の建物本体を建てた際には、付帯工事費や諸経費がかかってきます。

付帯工事費とは、建物の基礎工事や上水道・ガスの引き込み工事、外構工事などの費用を指します。諸経費とは、建築確認申請費用や登記費用、火災保険料などの費用を指します。

500万円台の低価格帯の住宅でも、3000～4000万円の住宅と同じ金額の付帯工事費がかかります。

一般的に、付帯工事費・諸経費は200～300万円かかります。つまり、500万円の平屋を建てる場合、200～300万円前後の追加費用が見込まれます。予算内に収まるよう、あらかじめ付帯費用を加味しておく必要があります。

500万円という限られた予算で平屋を建てるためには、間取りをコンパクトにしたり、設備をシンプルなものにしたりするなど、コスト削減を意識した設計が重要になります。

また、ローコスト住宅に特化したハウスメーカーなどを利用することで、費用を抑えながら理想の平屋を建てることも可能です。

500万円の平屋に含まれる費用と含まれない費用

建物本体に含まれる項目

500万円の平屋住宅の建物本体価格には、基本的な構造と標準設備が含まれます。コンクリート基礎工事、木造軸組みの骨組み、標準的な屋根材・外壁材の施工が対象です。

内装面では一般的な壁紙、床材、天井材、建具が含まれます。また、キッチン、トイレ、浴室、洗面所などの水回り設備も標準グレードのものが提供され、基本的な電気設備も本体価格に含まれるのが一般的です。

別途必要な費用一覧

500万円の平屋住宅を建てる際には、建物本体価格とは別に必要となる費用があります。まず土地関連では、地盤調査費や軟弱地盤の場合の地盤改良工事費が発生します。

法的な手続きとして、建築確認申請費用や完成後の登記費用も別途必要です。

また、外構工事（フェンス、カーポート、門扉など）、給排水工事の引き込み費用、エアコンなどの家電製品も本体価格に含まれません。

500万円台で建てられる平屋の広さは？

コンパクトな設計で、広さは10坪程度

500万円の予算で平屋を建てる場合、広さはおおよそ10坪程度に制限されます。この10坪という広さは約33平方メートルで、大学生の1DKマンションや、ワンルームマンション1.5室分ほどのスペースです。

具体的には、6畳のリビングダイニング、4.5畳の寝室、3畳のキッチン、そして浴室・トイレといった最低限の生活空間が確保できる程度です。このため、家族での生活は難しく、主に単身者や老後の夫婦向けの住まいとして適しています。

【間取りの工夫】シンプルで効率的な設計

限られた予算と広さで快適な住まいを実現するには、間取りの工夫が鍵となります。壁を最小限に抑えた開放的なLDKを中心に据えることで、10坪程度でも圧迫感のない空間が生まれます。

水回り（キッチン、バスルーム、トイレ）を一箇所にまとめることで配管工事を簡素化し、コストを削減できる上に、家事動線が効率化します。収納は、各部屋の天井近くを活用した吊り戸棚や、クローゼットを兼ねた壁面収納を設けることで、限られたスペースを有効に使えます。

500万円で、ローコスト新築平屋を建てる場合の間取り

ローコスト住宅で、費用を抑えた新築平屋住宅を建てる

ローコスト住宅は、比較的手頃な価格で新築住宅建てられます。

ローコスト住宅とは、あらかじめ設計されたプランを採用することで、設計期間や材料などのコストを削減します。

1R～1LDKの間取り 500万円台の家は1人暮らし向け

500万円台という限られた予算で新築平屋を建てる場合、間取りは1R～1LDKが一般的です。1人暮らしの方や、夫婦2人暮らしの方におすすめの間取りです。

1Rならシンプルで機能的な間取りで、限られたスペースを有効活用した一人暮らしに最適です。

1LDKの場合は、寝室とリビングが独立して、コンパクトなキッチンがある夫婦2人暮らしに向いています。

持ち物が多い、今後家族が増える人には不向き

500万円前後のローコスト新築平屋は、間取りが非常にコンパクトになるため、持ち物が多い方や、今後家族が増える予定がある方には不向きです。

家族構成が変化する可能性が高い場合や、多くの荷物を持っている場合は、収納スペースや将来的な増改築を考慮した間取りを検討する必要があります。

500万円で建てる「新築平屋」は、こんな人におすすめ

女性ひとり暮らしに最適な平屋

一人暮らしなら広い家は必要ありません。

平屋はコンパクトな間取りでも生活に支障がなく、掃除や家事の手間も少なくて済みます。高齢になっても負担が少ないのが魅力です。

一階建ての構造は移動が楽で安全であり、プライバシーとセキュリティを重視する女性にとって理想的です。

老後（シニア世代）の「終の棲家」に平屋に建て替える

高齢になり体力が衰えた時、または介護が必要になった時に、平屋住宅は最適な住まいといえます。そのため、シニア世代が老後の「終の棲家」として、持ち家を平屋に建て替えるケースがあります。

平屋住宅のメリットは、まず段差がないためバリアフリーで移動がスムーズなことです。階段の上り下りが不要なので、転倒のリスクも大幅に減ります。車椅子利用者でも自宅内の移動に不自由はありません。

手入れの負担が少ないのも大きな利点です。小さな平屋なら掃除や家事が楽で、一人暮らしのシニアにとって助かります。

ローコスト平屋住宅のメリット

ハウスメーカー注文住宅より費用を抑えて住宅が建てられる

ローコスト平屋住宅のメリットは、ハウスメーカー注文住宅よりも費用を抑えて住宅が建てられることです。

ローコスト平屋住宅は、坪単価が低い規格住宅や、シンプルな間取り・設備でコストを抑えた住宅が多いです。そのため、ハウスメーカー注文住宅よりも坪単価が安く、トータルコストを低く抑えることができます。

短期間で家が建つ

規格住宅やシンプルな間取りを採用することで、設計や施工の時間を短縮できます。そのため、ハウスメーカー注文住宅よりも早く完成することが可能です。

ローコスト住宅は工場での生産や予め設計された部品を使用することで、建築期間を短縮できます。

家事動線が短い

平屋では、すべての空間が1フロアに配置されているため、動線が最小限に抑えられます。

キッチン、食事スペース、寝室、浴室など、生活のための主要な空間が近接しているため、家事が効率的にこなせます。

ローコスト平屋住宅のデメリット

規格住宅のため間取りの自由度が低い

ローコスト平屋住宅は、建築コストを抑えるために、あらかじめ決められた間取りの規格住宅を採用しています。

注文住宅の場合は、プロの設計士とともにいちから間取りを決められます。

性能や品質は大手より劣る

ローコスト平屋住宅は、建築コストを抑えるために、使用する部材や設備の質を落としている場合があります。そのため、大手ハウスメーカー注文住宅と比べて、断熱性能や耐震性能、耐久性などが劣る可能性があります。

多くの住宅を建設することで、資材を大量に発注することや、特定のサプライヤーとの契約を通じて資材コストを抑えてながら品質も確保していますが、坪単価の高い大手ハウスメーカーより性能が劣るのは否めません。

将来的な増築やリフォームが難しいことも

500万円の平屋住宅は、限られた予算で建てられるため、将来的な増築やリフォームが難しい場合があります。

低コストで建てるため、基礎や構造部分が最小限の仕様となっていることが多く、後から部屋を増やしたり間取りを大きく変更したりする際に構造的な問題が生じやすいです。

敷地いっぱいに建てている場合は、建蔽率の制限により横方向への増築が不可能なケースもあります。さらに、設備配管や電気配線も最小限で設計されているため、大規模なリフォームには追加工事が必要となり、予想以上のコストがかかることも。

家族構成やライフスタイルの変化を見据え、設計段階で将来の可変性についてハウスメーカーと十分に相談して

資産価値が低い（売却しづらい）

中古住宅市場では、コンパクトな平屋はターゲット層が限られがちです。また、住宅ローンを組む際にも、担保としての評価が低くなる場合があります。

手頃な価格で購入できるというメリットはありますが、住宅を資産として捉え、将来的な価値を重視する場合には注意が必要です。長期的な視点で見ると、立地条件や建物の維持管理の状態によっても資産価値は変動します。

500万円台で平屋を建てられるハウスメーカー・工務店

地域密着のローコスト住宅に強いメーカーの特徴

500万円台で平屋を販売している住宅会社は、地域密着型の中小工務店やローコスト住宅専門メーカーが多いです。これらの業者は、大手ハウスメーカーと異なり、地元の気候や風土に適した建築ノウハウを持ち、地域内での施工に特化することでコストを抑えています。

特徴としては、規格化された間取りやパターン化された設計を採用し、設計費を削減。また、シンプルな外観デザインや必要最小限の設備仕様、30〜50㎡程度のコンパクトな床面積設計により材料費と施工費を抑制しています。

【実例】新築の平屋を500万で建てられる間取り

平屋ベース【新潟県】

出典：　平屋ベース

平屋ベースは、新潟県に特化したローコスト平屋専門のハウスメーカー。新潟の気候に適した高気密・高断熱の平屋を提供しており、非常に低価格での建築を実現。

本体価格が498万円からという非常にリーズナブルな価格設定が特徴。

シンプルでコンパクトな暮らしを求める方におすすめのハウスメーカーであり、豊富なプランを展開。

楽ちん住宅【千葉県】

出典：　楽ちん住宅

楽ちん住宅は、千葉県茂原市を拠点とするローコスト平屋専門のハウスメーカー。手頃な価格でシンプルかつ高品質な平屋を提供することを目指しています。

全国のローコストハウスメーカーと共同で資材を仕入れ、コスト削減を実現しています。「平屋 R-00」というモデルは553万円から提供されています。

住宅はシンプルでありながら、機能的で住みやすいデザインが特徴です。

平屋本舗【茨城県】

平屋本舗：　平屋本舗

平屋本舗は、茨城県内で初めての平屋専門店。

ローコストで高品質な住宅を提供することを目指しており、広告費などの無駄なコストを削減することで、手頃な価格での家づくりを実現しています。

100種類以上の豊富なプランが用意されており、顧客のニーズに合わせた提案が可能。

550万円から1DKの平屋を提供しています。付帯工事費用も考慮すると、総額918万円程度になる見込み。

【後悔しない】ローコスト住宅ハウスメーカーの選び方

標準仕様を確認する

ローコスト住宅は、価格を抑えるために基本的な仕様が簡素化されている場合があります。そのため、契約前に必ず標準仕様を確認し、自分が納得できる設備かどうか確認することが重要です。

想定外の追加費用や設備不足などの問題を事前に防ぐことができます。

例えば、キッチンや浴室などの設備や材料、内装の仕様、耐震性など、自分の希望や必要条件に合致しているかどうかを確認しましょう。

実績や実例を確認する

ローコスト住宅は、価格の安さに目が行きがちですが、後悔しないためには、実績や実例をしっかり確認しましょう。

ホームページやパンフレットなどで、実際に建てた家々の写真や間取り、お客様の声などを確認できます。写真だけで判断するのではなく、間取りや仕様、設備なども含めて、自分が理想とする家に近い事例があるかどうかを確認しましょう。

複数社を比較する

ハウスメーカー・工務店によって価格、性能、サービス内容などが大きく異なる場合があります。

1社だけで決めようとせず、必ず複数社を比較検討することが大切です。数社を比較することで、相場を把握しやすくなり、適正な価格設定かどうかも判断できます。

複数社の見積もりを取り寄せて、提案内容や価格を比較することで、自分に合った最適なハウスメーカーを見つけやすくなります。

まとめ

500万円で平屋を建てるには土地が必須で、コンパクトな間取りとシンプルな設備が基本となります 。追加費用も考慮し、ローコスト住宅に強いメーカーを選び、複数社を比較検討することが重要です 。