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土地の有効活用のメリットは「安定収入と固定資産税対策」デメリットは「流動性の低下」

土地の活用

土地の有効活用のメリット

有効活用のメリットとして金融機関や建築会社など有効活用に関連している会社等から勧められる理由を、1つずつみてみましょう。大きく3つあります。

①安定収入になる

まず挙げられるのが、安定収入になることでしょう。何もせずに遊ばせていた土地から、長期的に安定して毎月家賃収入が入ってくることが魅力です。

②固定資産税対策に怠る

土地の固定資産税は、住宅用地と非住宅用地に分けられており、住宅用地は課税が軽減されています。敷地面積200㎡以下の住戸であれば通常の6分の1に引き下がります。

③相続対策になる

相続財産評価上は、土地は貸家建付地といって、所在している場所にもよりますが更地時よりも約20%引き下がります。また、建物は建築費の約60%引き下がり、その後年数を重ねるにつれさらに減額されていきます。

『安定収入になる」のポイント

上記では、有効活用には安定収入というメリットがあることを述べました。このメリットについて、気を付けるポイントは何なのでしょうか。それは、「本当に安定的に収入を得られるの」という点に尽きます。「収入がある」という点だけではなく、「いくら入ってくるのか」という点も非常に重要です。賃貸住宅は建てた瞬間から減価が始まります。

古くなっていくわけですから当然といえるでしょう。減価に応じて家賃収入も下落するというのが当然の考え方になりますが、過去のインフレ経済下においては、この考え方は馴染みにくく一般的ではなかったといえます。

家賃保証で気を付ける点

また、関連会社が家賃を保証するという一括借上やサブリースと呼ばれている家賃保証という制度にも、重要なポイントがあります。なかには20年や30年保証という会社もありますが、この「保証」が支払い期間を保証しているのか、支払金額まで保証しているのかで大きく異なります。

つまり支払い期間を保証しているだけでは、金額は「確定されていない」ため変動する可能性があるということです。

建物は減価していきますから、対価としての賃料も下がると考えるのが妥当です。そう考えると、安定収入を得るためには家賃保証制度に頼りきるのではなく、将来的な家賃下落幅が少なくて済むよう、建築前の市場調査などを十分に行うことが重要といえます。

「固定資産税対策になる」のポイント

有効活用を行うことで「固定資産税対策になる」というメリットについて気を付けるポイントは何でしょうか。

固定資産税lま土地、建物双方にかかる

確かに、土地の固定資産税は、住宅用地であればー住戸あたり200㎡以内であれば6分の1に減額される制度があります。この点ではメリットがあるといってよいのです。ただし、それは「土地だけ」の話です。共同住宅を建てると、新規で建物を取得することになります。では、これら建物の固定資産税などはどうなのでしょうか。

実際は建物にも固定資産税がかかります。建築する建物の内容によって、新築後3年、5年といった期間は軽減されるような特例もありますが、建物はもっと長持ちする資産です。つまり長持ちして評価されている期間中は建物の固定資産税がかかり続けるのです。

建物の修繕コスト

さらに、建物の保有コストは固定資産税だけではありません。入居者の退出に際しては内装費もかけなくてはならないし、中長期的には屋根や外壁の塗替えや補修などの費用も生じます。これらは建てたことによってできた新しい支出項目です。

結論的には、土地の固定資産税が6分の1になっても、それ以外に建物の固定資産税や建物の修繕費が生じるため、安くなった分が全額得になるわけではないのです。これらの「増加する支出」も意識して、それ以上に儲けるために何をするべきか、という点が重要といえるでしょう。

「相続対策になるJのポイント

有効活用メリットの3番目として、「相続対策になる」ということを挙げました。このメリットについて気を付けるポイントは何でしょうか。

相続対策は様々な要素を考慮する

土地の有効活用を図ると相続財産の評価額は引き下がります。この点ではメリットがあるといえます。しかし、これだけでは少々強引な解釈といわざるを得ません。

そもそも年間相続発生件数約90万件のうち、相続税がかかる数は約5瞳盟万件ほどでしかないのです。割合でいえば、全体の約5-6%ですから、まず自分がそれに該当するかを検討する必要があります。

次に、評価をいくら程度引き下げる必要があるのか、という点も検討する必要があります。また、有効活用によって評価を引き下げても納税財源が不足しないように納税財源対策も重要ですし、評価を引き下げた賃貸物件をどのように遺産分割すればよいのかという財産移転対策まで気を配らなければなりません。

相続対策とは、単に評価引下だけ行えばよいという簡単な話ではなく、それこそ広範囲に及ぶ対策が必要なのです。

このようにみてくると、有効活用に関するメリットにも、気を付けなければいけないポイントがあることに気治宝付きます。それでは、有効活用から得ることができる本当のメリットとは一体何でしょうか。

土地の有効活用の本当のメリットとは

土地の有効活用のメリット、それは、収益性向上です。土地の有効活用は投資であり経営ですから、収益性が向上しないのであれば、実行する価値がありません。「何もしない」という選択肢を選ぶべきでしょう。

場合によっては、儲かるかどうか不安だということもあります。これは当然の不安です。この場合には、その不安要素を1つずつ解消していけばよいのです。

また、収益性向上の結果として、相続への効果もあります。ただし、この相続への効果を単独で考えるならば、投資型年金やそのほかの手法でも同様の効果が得られます。さらに有効活用の実行が相続全般へ悪い影響を及ぼす危険性があることも認識する必要があることはすでに述べたとおりです。

収益性向上を主目的に

有効活用は主目的を収益性向上におき、いかに儲けるかという基準で行うべきです。そのためには、市場調査や投資分析などを儲ける手段として行い、その儲けるための手段を実行した結果として、副次的に相続設計にも効果があると考えるべきです。

収益性向上を主目的とし、いかに儲けるかを追求する、その結果として相続設計への効果もある、ということが有効活用のメリットでした。

土地の有効活用のデメリットとは

それでは反対に、有効活用のデメリットは何でしょうか。確かなデメリットは、売りたい時に売ることができ、分ける時に分けやすいというような不動産の流動性が著しく低下することです。

ではなぜ、それがよくないのでしょうか。流動性が低下すると、急に資金が必要となった際に換金しにくいため、別途で現預金を用意しなければならないという問題が起こります。また相続にあたっては、売却や物納などが行いづらく、納税財源としては機能しにくいということ、さらに相続時に相続人同士で分けづらくなることもあります。

デメリッ卜の解決には

有効活用を行うメリットの1つに収益性向上がありました。この収益性に着目することが、デメリット解決にもつながります。例えば、向上した収益を金融資産として積み立てておくという手法も考えられます。もちろん積立方法も、その目的に応じて預貯金以外にも生命保険なども大いに活用するべきでしょう。

納税財源として、共同住宅の対象地以外の不動産を物納や売却ができるように整備することも、解決手法の1つです。有効活用対象地の流動性が低くなる分を、そのほかの財産で補うということです。

また、有効活用を行う不動産とは別の不動産を組替えて、対応する方法もあります。具体的には売却や交換を行い、流動性を高めておく方法です。

土地の有効活用の進め方

有効活用は5段階に分けて考えます。建物は一度建てると、気軽に壊せる財産ではありません。そのため建築前の検討事項が大切なのです。

第一段階

まず、有効活用の目的を明確にすることです。「何のために」有効活用を行うのか、また収益を「何に」「いくら」使いたいのかをイメージします。その金額により投資規模と活用手法が変わります。

第二段階

第一段階の目的に沿った具体的手法を選択します。土地を貸すのか建物を貸すのかということや、そもそも対象地は何に向いているのかということを検討します。

第三段階

建築前に様々な事項を検討します。土地が共有になっている、借地・底地になっているといったことや、また相続設計への影響もこの段階で検討する必要があります。

第四段階

有効活用を経営として考えます。経営ですから、誰が借りるかという市場分析を行い、それに合わせて間取・設備などの方向性を決めていきます。この段階で資金調達法や収益性の考察もします。

第五段階

建築後の管理・運営面を考えます。建物や入居者の管理やトラブル対応、管理会社の選び方や法人成り等も検討材料になるでしょう。

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