リフォーム工事の解体・撤去費にかかる見積もり

解体・撤去工事にかかる見積もり費用

解体

増改築・リフォーム工事では、必ず何らかの解体・撤去工事をともないます。解体・撤去工事の範囲には主に下記の4つがあります。

  1. 全体を撤去する建物解体
  2. 建物の部分解体・撤去
  3. ひき(曳)家 建築物をそのままの状態で移動する建築工法
  4. 立木や構築物の移設

増改築・リフォーム工事で多いのは②建物の部分解体・撤去と④の立木や構築物の移設です。

建物の部分解体・撤去の特徴は、建物全体の解体・撤去にくらべて作業条件が悪くコスト高になることです。

全体の解体・撤去の場合も隣接する建物や周辺環境への配慮が欠かせませんが、建物の部分解体・撤去の場合は直接、接している残す部分への臨慮や作業スペースの制約が多いのををはじめ、居住者が生活している中での作業の場合は、当然作業方法にも制約を受けます。

また全体の解体・撤去であれば、現場に残されたものは、すべてを撤去することが前提ですが、部分解体・撤去の場合は、作業スペース周辺に置かれている家財道具類や植木等をあらかじめ移動させておくことや養生などの作業も必要になってきます。

こうした実際の解体・撤去工事以前の作業は家主側で行なう場合はいいのですが、あやふやのまま見積りをしてしまうと後々トラブルのもとにもなりかねません。現場確認の時に解体・撤去作業を想定して、移動させるもの、養生をしておくもの、方法、誰がするのかをはっきりさせておくことが大切です。

とくに植木の移動(移植)や枝落としなどが必要な場合は早目に家主から直接、植木職に依頼してもらっておくようにします。このように部分解体・撤去工事は全体としてコスト高になると同時に、現場の状況によって費用の変化が大きいということが特徴です。

このため見積りにあたっては、見積り項目だけで判断せず、必ず現場を確認することが必要になります。

現場確認の内容

  • 日時、時間帯、作業方法、その他作業の制約条件
  • 作業スペース、機材搬入・廃材搬出経路、車両駐車場所、植木・家財道具など移設物の内容と移動場所・方法・養生方法、足場
  • 解体撤去部分、残す部分の範囲、仕上げ材・下地の内容、状況等

部分解体・撤去費の構成解体・撤去工事費には解体作業自体の費用に、養生、清掃・片付け、残材処理費用が含まれているのが原則で、前述のように現場状況や作業内容によって費用が大きく変化する背景には、こうした費用部分の変化が大きいことが一つの要因と言えます。

そうした変化に対応した見積りをするためには解体・撤去工事費の内容をよく理解しておくことが必要です。

このほか障害物の除去や周辺物に対する養生など準備作業の費用、足場費用が必要な場合は別途加算となります。それぞれの費用内容と見積りの考え方は以下のとおりです。

解体

準備費用

解体作業に入る前に、作業による損傷を受ける恐れのある家財道具や植木などの移動、作業スペース確保や機材や廃材等の搬入・搬出のための障害物の除去に要する費用です。

家主側の負担で家主側の手で行なうことが原則ですが、業者側が行なう場合は解体撤去費とは別に費用を明示することが大切です。

簡単な作業ですむ場合は人工数計算で算出しますが、植木の移動や枝落とし、臨管・配線工事を伴うような機器類の移動は専門業者から見積りを取り、作業も依頼することが原則です。

家主側では関係するすべての作業が解体・撤去費の見積りに含まれていると誤解しがちですから、こうした作業が必要な場合はあやふやなままにしておかないことが大切です。

足場費

解体・撤去工事は他の工事と時期的なずれがあるため、とくに外部足場費を他の工事との関係でどうみるのか確認しておきます。全体工事費の中の仮設費でみるのが普通ですが、施工内容によって解体工事費の方で別途、計上加算します。

とくに建物のく体部分も含めて一定部分を解体撤去してしまうような場合には、解体工事費で計上、後で増築工事がある場合には、さらに増築のための足場費をみることになります。

養生費

防塵、飛散・落下防止のためのシート張り等の費用で、通常は解体・撤去工事費の中に含まれている費用です。現場の状況によって特別な養生が必要な場合は別途、加算します。

解体作業費

解体・撤去工事の本体作業部分の費用で、建物全体の解体・撤去工事では全体の面積×単価で見積りができますが、部分別の解体・撤去工事ではそれぞれごとに数量×単価を出して合計するという面倒な見積り方法になります。

こうした細かな見積り方法には疑問も感じますが、例えば全体として人工数を想定して概算で出す方法をとった場合、工事変更や追加工事があった場合の説明や計算が逆に難しくなるということがあります。そうしたことがない場合や小規模解体の場合は全体人工数(何人で何日かかるか)を想定した見積りも有効な方法です。ここでは少々細かくなりますが、個別に積み上げ計算をするという前提で説明します。解体作業の内容には大別して以下のようなものがあります。

①簡単な取り外し、はがし

ふすま、障子、木製ドア、たたみ、とい、破損瓦などの取り外し、 トタン板、羽目板、クロスなどのはがしで、もっとも簡単な作業内容。通常は下地生かしの撤去工事です。各職が修繕工事の前段階の作業として処理してしまうこともありますが、解体・撤去工事の一環として見積りをする場合は、全体数量との見合いで必要人工数をみるか、面積当たり歩掛り×該当面積で人工数を出します。

②建物各部分の解体撤去

下地(下地板または下地組を含む)共の屋根、外壁、内装床、壁、天井の解体・撤去、枠共のサッシ・ドアの撤去など、部分改修工事を前提とした解体・撤去作業の中心となる工事です。この内、内外壁およびサッシ・ドアの開口部は軸組解体をする場合には、軸組の中に含まれますので、重複計上に注意してください。見積りは面積(内外装)またはカ所(開口部)単位の歩掛りを使用する場合もあります。

③構造体の解体撤去

木造軸組、床組、プロック、 RC、 S造の間仕切り壁など構造体の解体撤去です。木造構造体の解体撤去では柱・梁材などの木材を生かして解体する場合は手ごわしとなります。また部分解体では機械こわしができないことも多いので現場状況を判断して適切な解体方法による見積りが必要です。また仕上げ材、下地、関口部の解体と一連の作業となり、これらを含めて計上する場合には重複計上に注意が必要です。見積りは面積×単価または面積×歩掛り×日額単価が基本ですが、現場状況をみて全体の人工数を想定する方法も行なわれます。木造で1㎡当たり0.1~0.15人工、プロックで同0.15~0.2人工、 RC壁で0.25~0.35人工といったところです。

④はつり

モルタル、コンクリート、タイル面のはつり、はつり落とし、穴あけなどです。はつり落としで㎡当たり0.1~0.15人工(全面)0.2~0.25人工(部分)、コンクリートはつりでは3cm厚で㎡0.25-0.3人工、 1.5 cm厚で0.15~0.2人工程度です。

④浴槽、便器など機器撤去

浴槽は据置式か埋込式か、浴槽材質(FRP、ステンレス、ホーロー、タイルなどの在来工法)、およびサイズによって違ってきます。ステンレス浴槽・据置式で1カ所当たり0.4~0.5人工程度を、埋込式では約2倍をみます。現場の状況や内装部分も同時に撤去するかどうかによっても違ってきますので、搬出経路も含めて現場を確認した上で必要人工数(所要時間数)を想定して計上するようにします。

⑤基礎(布基礎、独立基礎、土間コン)撤去

建物一部解体撤去・増築工事の場合に基礎部分の解体撤去が発生します。建物全体の解体の場合はパックホウなど機械施工ができますが、部分解体の場合はハンドブレーカーなどによる解体となります。このため無筋、有筋の別、サイズ(土間コンではコンクリート厚)によっても作業能率が変ってきます。

無筋布基礎で1m当たり0.15~0.2人工程度、有筋は3~4割増しとします。廃材搬出費/通常は解体作業の中に撤去費も含んでいますが、集合住宅の高層階や運搬車両の駐車場所まで距離があるなど現場状況によっては、搬出費を別途分けて計上するようにします。搬出手段(人力、一輪車、クレーン、エレベータなど)によって費用が大きく違ってきますので、見積り前に明確にしておくようにします。

清掃・片付け費

必要人工数を計上します。布基礎の撤去後の埋め戻し整地など個々の作業に付随する作業は、 該当作業の解体撤去の中で含まれています。解体撤去全体に対する清掃・片付け費です。

残材処分費

建設廃材の処分が都市部を中心に困難な状況となっています。このため処分地が遠隔化すると同時に、受入れ地の処理料金も高くなり、場所によっては残材処分費が大きな負担になることがあります。

増改築・リフォーム工事の場合の解体残材量は比較的少なくて済む場合も多いのですが、軸組や基礎の解体などが含まれる場合には、見積り時に最終的な処分方法まで確認しておくようにします。必要な場合には必要な費用を別途計上し、家主側にも説明して適切な処分をするようにしたいものです。

業者が違うと、リフォームの見積もり額も変わってくる

築年数・施工業者が違えば、家に設備しているのメーカーや年式も全く違ってきます。それによって、たとえば【「キッチン水栓交換」は○○円】と、はっきり言い切れません。また、リフォーム業者によっても見積もり費用、請求額は変わってきます。

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