家を安値で売らないために、常に不動産価格の把握しておく必要がある

不動産価値の求め方

不動産と同様に保有資産として数えられる株式ですが、株価の場合は、変動が著しいので現在の値動きを多くの人が気に掛けていると思います。株式は、同じ銘柄であれば誰がどんな状態で保有していても現在価値は同じなので、株式相場を確認することで、自分の現在の資産額を、その場でほぼ正確に把握することができます。

ところが不動産の場合は、株式のように市場で時々刻々と変化する株価が公表されているわけではありません。株価と比べると、不動産価値の変動は弛やかで月単位、年単位である場合がほとんどです。

地価は景気の遅行指標と言われるように、世の中の経済状況を踏まえながら、今上がっている、もしくは下がっているといった大まかな傾向を把握して、国の公示価格など不動産価格の動向を示す指標を基に、地域ごとの傾向をつかみながら査定するのです。

このようにして、自分の現在の不動産価値についてはその都度価格査定をしなければ正確に分からないものなのです。

価格査定と減価要因

不動産の価格査定で基となっている国などの公示価格というものは、標準的な不動産や取引条件を前提に算出されているのですが、この標準的といわれる不動産や取引条件にあてはまるケースというのが実際にはほとんど存在しないと言われています。

例えば、不動産の実測面積といった取引条件を明確にする測量を改めて実施する必要があったり、建物が完成した時に受けるべき完了検査を受けていなくて検査済証がない不動産だったりするなど、現場で扱われる実際の物件は、何かしらの問題を抱えていることが多いのです。こういった問題は不動産価格の減価要因として働きます。

本来100の価値がある不動産であったとしても、それらの減価要因を抱えた不動産は80の価値しか見込めなかったりするのです。
不動産の価格査定を依頼する場合、減価要因に気を付けなくてはなりません。

希望的観測と現実との乖離

もし今所有している不動産がかつて自分で購入したものであったなら、価格の動向や減価要因の存在について、ある程度はわかっていることでしょう。

しかし、遺産相続などで譲り受けた不動産の場合、所有者となった人はその不動産についてほとんど何も知らないということもあるかと思います。
例えば、東京都区部に立地するテナントビルを親から相続した人がいるとします。

相続人はその立地にも不動産にも馴染みがなければ、その不動産にどれくらいの価値があるのかもわかりません。

立地条件の恵まれた東京都区部の物件と聞いているだけなら、つい高値で売れるだろうと期待してしまうのも仕方がないかもしれませんが、そのテナントビルを精査していくと色々な問題が出てくることも多いのです。
そして、何らかの理由で売却する必要になってようやく初めて価格査定を依頼して、その提示された価格を知って失望に陥るわけです。

不動産所有者はとかく希望的観測に囚われがちなので、自分で購入した不動産にしても譲り受けた不動産にしても、所有する不動産の価値を日頃から客観的に把握しておくことが大切なのです。

所有者による正当な売却価格の追求

不動産を売却しようとする人は、多かれ少なかれ現金化の必要があって売却するものです。お金が欲しいという状況で売却しようとするとやはり、捕らぬタヌキの皮算用とばかりに高値を期待してしまうというのが人情というものです。

ところが、所有する不動産の価値を客観的に把握できている人はそうそういるわけではありませんから、所有者自身が判断する不動産の価値というものはどうしても現実より高くなってしまいがちなのです。
その結果、客観的な価格を提示された時に失望する可能性も高くなるのです。

どのような状況でいかなる物件の売却に臨むにしても、まず一度、その不動産の価値を客観的に把握することが必要です。不動産の現状をしっかり把握してようやく初めて、高値で売却するにはどうしたらいいのか、戦略を立てることができるのです。

これは何も、地価上昇に乗じて高値で売り抜けようとか、買い手を惑わせて高値で売り付けようなどという話ではありません。売った後になって後悔しないよう、正規の手段で正当な売却価格を追求するだけのことなのです。それには何よりまず客観的な現状把握が必要不可欠ということなのです。

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