賃貸アパート経営で満室にするために必要なこと



収支が合う利回りを実現するために

現在では、家賃を高くできるどころか、いい物件を安く提供しないと競合に勝てないという状況にあります。家賃を安くするのは簡単ですが、それでは返済ばかりで手取りが少なくなるのではという心配になりますでは、どのようにすればいいのでしょうか?

家賃を周辺より安くできれば、安定した入居状態が保てます。しかし、家賃は安くてもそれなりの物件だとなれば、入居者からはシビアな選択をされ、空きがでることになります。

分譲マンションに劣らない間取りと仕様を

ポイントは、「分譲マンションにも劣らない、グレードの高い賃貸住宅を、安いと思えるくらいの適正な家賃で貸し、長く住んでもらうこと」にあります。

そのバランスを作り出すもとになるのは、「分譲マンションにも劣らない、グレードの高い賃貸住宅を作るセンス」と、「グレードを落とさないよう工夫して、安くおさえた建築費」にあります。

お金をかければいくらでもいい賃貸住宅は作れますが、建築費はなるべくおさえないといけません。かといって、単に値引き交渉をするだけでは、グレードを落とされて終わりとなりかねません。

そのバランスを見極めることが大切です。入居者の選択はまず家賃です。いい部屋だと思っても、高い家賃だと選んでもらえません。安い家賃で貸すことができる状況を作るには、事業費をおさえることが不可欠ですから、最初から家賃設定を想定してスタートすることがコツです。

空きがでない部屋づくりとは?

賃貸住宅を作る計画段階では、常に入居者があり、順調に稼働することを想定しています。部屋を借りてくれる入居者があり、順調に家賃が入らなければ、計画は絵に描いた餅になってしまうわけです。

賃貸住宅を作るのはいいが、入らなかったらどうしようという心配もあるでしょう。ならば、常に入居者が入り、空きがでない部屋作りをすれば、そうした心配はなくなるということです。

では、常に入居者が入り、「空きがでない部屋作り」とは、どういうことに気を付ければいいのでしようか?そのポイントはいくつかありますが、例えば下のようなことだといえます。

空きがでない部屋”つくりのポイント

  • 1 周辺の物件に比べて家賃が高くないこと
  • 2 その地域に求められている間取りであること
  • 3 需要はあるのに、その周辺では少ない間取りであること
  • 4 年代を問わずに使いやすい間取りであること
  • 5 必要な設備・仕様・環境が整えられていること
  • 6 賃貸住宅としては満足できるクレードのものであること
  • 7 住み手のプライドが保てるものであること

このような項目の他にもまだまだ選択肢はあるでしょうが、ポイントとしてまとめられることは、「グレードの高い賃貸住宅で、落ち着いて長く住める環境や設備・仕様は整えられているのに、家賃は高くない」ということです。

しかし、ここにあげた項目は抽象的なことでもあり、具体的にどうするかは土地の状況によって独自のアイデアを出して判断していくことが大切になります。収支のバランスや環境との兼ね合いもあり、全部の項目を網羅するのは難しいことですから、優先順位をつけながら選択していきます。

こうして工夫をしていくことで、常に入居者が入り、空きのでない部屋づくりが実現できるのです。また、入居の時期も重要なポイントになります。

間取りによっては多少のばらつきもありますが、毎年、一月から三月は入学、就職、転勤などにより、移動の時期になります。早く満室にすることを考えれば、入居はこの時期がいちばんいいのです。

ですので、賃貸住宅を建てるときには、完成の時期を、一月から三月に合わせ、スケジュールを逆算して取りかかることが大切で、満室になる要素の一つとなります。

しかし、諸条件によってはそうした時期とはずれることも考えられますが、その場合でも、早くから入居の時期を予定して、早めに募集活動を開始することで十分に成果はあげられますので、完成時に満室を達成することは難しくはありません。

差別化できる要素が必要

賃貸住宅を建てるときには、他の物件とは違う、この物件の特徴はこれだという「差別化できる要素」を作りだすことが必要です。それは、物件の目指す「コンセプト」をはっきりと打ち出すようにすることだともいえます。

賃貸住宅の募集をするときに、はっきりしたコンセプトや特徴といえる設備や仕様があれば、物件のキャッチフレーズにもなり、イメージにもなります。数ある賃貸物件の中で、特徴があるものは他と差別化され、入居者にとっては選びやすくなります。

また、賃貸は二年ごとの更新があり、居心地が悪いときには更新をしないで、住み替えるという選択ができます。更新料の出費と引っ越しゃ新規契約の出費とを天秤にかけて、多少の差であれば住み替えてしまおうという人もあるでしょう。

そうした解約を防ぐためにも、快適で住み心地のいい部屋をつくっておくようにしなければなりません。では、入居者が快適に生活できることを考えた「差別化できる要素」とはどういうものが考えられるでしょうか。

入居者のニーズは多岐にわたっており、全部を満たすことはできませんが、いろいろなテーマが見つけられるはずです。こうした差別化につながるテーマを決める場合は、土地の特徴や周辺との競合性や事業資金などにより、総合的に判断して選択するようにします。

差別化のテーマ例

  1. 陽当たりを確保するために「全室南向きの部屋」を作りをする
  2. 収納を重視して「大きめのウォークインク口lゼツトを設置」する
  3. 収納を重視して「収納庫や床下収納を確保」する
  4. 居室の収納不足の解消のために「マンション内にトランクルームを設置」する
  5. 「ロフト」を作ることで開放感をもたせ、収納やスペースを確保する
  6. 開放的な部屋作りのために「LDKの天井は通常よりも1m以上高く」する
  7. 利用頻度の高さを快適にするために「対面式のカウンターキッチン」にする
  8. 毎日の癒しを大切にして「広めの浴槽や浴室テレビを設置」にする
  9. 生活の不可欠になってきたインターネットは「常時接続可能」とする
  10. ペットと一緒に生活できるように「ペット共生型マンション」にする
  11. 生活の利便性を高めるため「一階にコンビニエンスストアなどの庖舗を誘致」する
  12. 安全性を重視してガスを設置しない「オール電化マンション」にする
  13. 車社会で一人に一台という家庭もあることから「駐車場は一室一台以上設置」する
  14. 「広めのバルコニー」を作り、ガーデニングやふとん干しができるようにする
  15. TVドアホン・オートロックなどを設置し、「セキュリティ」機能を高める
  16. 住む人に満足を与える「存在感のある外観」の建物にする

上記のような部屋作りをしておきたい

賃貸住宅だからといって、最低限の設備で住めればいいという程度の部屋作りをしたのであれば、良質な入居者からは選択してもらえません。それでは、どの程度の部屋作りをすればいいのでしょうか。

それは、収入と支出のバランスや投資と地域性のバランスなどさまざまな要因があるので、一律に「これが正解」という答えにはなりません。

理想は描いても、現実の賃貸事業となると理想通りにはいかないことも予想されるので、どこで決断するか、どこで折り合いをつけるかを慎重に判断すべきところです。

次に、完成してから何年も経つのに、空きがでない部屋会二つの成功事例としてご紹介します。

理想の部屋作りの提案リスト

間取り

  • なるべく広い居室空間を作る
  • ワンルームでも以前よりはゆったりした部屋にする
  • 1DKをできるだけ広くする
  • 玄関からキッチンが見えない工夫
  • 対面式のカウンターキッチン
  • トイレとお風呂は絶対に別、できれば広く
  • 収納庫はできるだけ多く、できればウォークインクローゼット
  • 天井は高く、ハイサッシの窓で明るく

設備・仕様

  • TVドアホン
  • 追い炊き機能付きオートパス
  • 浴室乾燥機
  • エアコン、二十四時間換気
  • システムキッチン
  • 玄関からキッチンカず見えない工夫
  • ウォームレット、ウォシユレット
  • ウォークインクローゼット
  • バリアフリー
  • アレルギーフリー
  • オートロック、カードキー
  • インターネット対応
  • BS、CS、スカイパーフェクトTV
  • 床下収納
  • 宅配ボックス
  • 駐車場

こうした間取り・設備・仕様は、すべて網羅することが理想ではなく、差別化のテーマに合わせていかに組み合わせて選択していくかということが最大の諜題と言えます。

また、こうしたテーマは新築でないと実現できないこともありますが、リフォームのときや資金的な余裕ができたときなどに徐々に追加をしていくことも可能です。

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